こんにちは ツナカン です。
公認心理師として
不登校のお子さんや
子育てに悩む親御さん
学校の先生方
の応援をしています。
お子さんが学校で何らかの問題を抱えたとき
お子さん本人が相談するのは担任の先生
また養護教諭(保健室の先生)も
お子さんが直接相談しやすい人の一人です。
その中でより専門的な支援が必要となると
スクールカウンセラー(以下SC)
との面接をすすめられます。
登校・不登校に関係なく
SCとお子さんの関係が良くなると
お子さんが憧れることも少なくありません。
わたしもこれまでに何度か子どもたちから
どうやったらカウンセラーになれるの?
と聞かれることがありました。
そんな時にはこと細かに説明するのですが
記事にしてご紹介することで
お子さんが知ることもできるし
保護者の方からも説明しやすくなると思います。
そこで今回は
SCになるにはどうすれば良いのか
についてご紹介します。
この記事はこんな方にオススメです
子どもがSCになりたいと言っている
どう説明したら良い?
将来SCになりたい!
どうやったらSCになれる?
この記事を読むことでSCになるための道筋がみつかるでしょう。
スクールカウンセラー(SC)になるために必要なこと
もう20年近く前になりますが私もスクールカウンセラー(SC)でした。
そして,今は適応指導教室の専属のカウンセラーをしています。
今でも子どもたちからは
先生(私)のような仕事につきたい!
と、うれしい声をききます。
収入などの待遇については
子どもたちの将来を考えると悩んでしまいます。
しかし,自分の将来に夢を持ってもらえるのであれば
そういう希望は大歓迎です。
進路は途中から変えることができるのですから。
どんな資格が必要か
将来の方向性を決めるために
まずSCになれる資格についてご紹介します。
現在は,国内最大の学会である心理臨床学会が認定している
臨床心理士の所持者がほとんどです。
しかし今後の心理職は,国家資格である
公認心理師が主流になっていくのではないか
と言われています。
大学の心理職の養成課程でも
臨床心理士養成のコースを排除して
公認心理師一本にする大学も増えています。
ですので,まずは臨床心理士よりも公認心理師を優先して目指すべきです。
ちなみに別の記事
で紹介した
スクールカウンセラーに準ずるもの
というポジションは今後はなくなると思います。
私見ですが,今後は
- 公認心理師発足以前からSCをしている超ベテラン
- 公認心理師でも臨床心理士でもない大学教員
くらいになると思います。
ちなみに,名前の紛らわしい
認定心理士
というのがありますが
正直言うとこの資格で仕事にありつけることは
ほとんどないです。
臨床心理士・公認心理師になるには
臨床心理士・公認心理師のいずれの資格についても
今の中高生の世代では
大学院修学
が求められるようになると思います。
現状では臨床心理士・公認心理師のダブルホルダーが理想ですが
将来どうなるかはわかりません。
今,中高生の学生さんが将来受験するときには
- 臨床心理士①:大学院修学(一種大学院) → 受験(筆記&面接)
- 臨床心理士②:大学院修学&臨床経験1年(第二種大学院)→ 受験(筆記&面接)
- 公認心理師①:大学院修学 → 受験(筆記)
- 公認心理師②:大学卒業→ 受験(筆記)
と国家資格である公認心理師の方がややゆるいだろうと思われます。
4番目のパターンのように
将来的には大学卒でも公認心理師の受験資格は
得られるようになると言われているのですが
今の心理職からは,この制度への反発も大きいのです。
なぜなら心理臨床は研究的な視点も求められます。
心という、目に見えないことで困っている人たちのお役に立つためには
たえず修行をしつづけることが必要ですし
自分自身が使う技法に対する効果の
裏づけが必要です。
こうした裏づけをもてるようになるためには
一定以上の学力が求められるのです。
中高生の内に大学・大学院までを見すえて
情報を入手しておくことはとても大切だと思います。
中間ゴールが見えていれば
近い未来をどう過ごすのかが決まるからです。
ちなみに資格試験の傾向としては
- 臨床心理士は心理学の広い知識
- 公認心理師は心理学のほかに政策や生理学などの広い範囲
が出題される傾向があります。
SCになるために高校生のうちにできること
SCになりたければ
少なくとも公認心理師(臨床心理士)の
受験資格が得られる大学に進学しなければなりません。
2020年12月現在は
今まで心理職として勤めてきた人の受験がメインで
どの大学も合格率は発表できません。
将来的には公認心理師の合格率をアピールする大学が出てくるでしょう。
先に挙げたように,臨床心理士・公認心理師
それぞれの受験の特徴に合わせた学習を
高校生の内に少しずつしておくのも良いでしょう。
特に公認心理師は
社会・理科・保健体育など
学校の教科に内容が一部
組み込まれているものもあります。
また大学院受験では英語が必ず出題されるので
その大学に応じた英語力は身につけておきたいものです。
SCになるために中学生のうちにできること
SCの養成課程のある大学に進むためには
進学実績がある高校にいきましょう。
そういう大学に行ける雰囲気や環境が用意されていれば
そうなろうとする意欲もわきます。
また心理職の仕事の内容についても
情報を得ておきましょう。
リアルな情報を知っていれば
単なるあこがれではなく目標になります。
そのためにもこのようなブログを
見ていただけると良いと思います。
学生生活を十分に味わおう
カウンセリングは,カウンセラーの人間性が出る仕事です。
学校生活では楽しいことも辛いことも経験します。
私が学生生活で一番辛かったのは高校の時でした。
勉強を沢山するつもりでいたのに
色々な事情から勉強からも人からも腰が引けていました。
小さな頃からなりたかった目標をあきらめました。
こんな後悔が多い時期で,数年前までその頃の夢を見るほどでした。
こうした私の人生経験や人間性が
カウンセリングではありのまま出てしまいます。
それが誰かの人生を支えることにつながる
素敵な仕事がカウンセラーです。
ですから,もしお子さんがこの記事を読んだなら
不登校であろうとなかろうと
カウンセラーになりたいなら
目指してみるのも良いかもしれません
一方,親ごさんはお子さんと一緒に
将来を考える機会にしてみてもらえたら幸いです。
まとめ
今回は学校でお子さんが問題を抱えたときに
一緒に考える専門職である
スクールカウンセラーのなり方
について解説しました。
スクールカウンセラーは
- 臨床心理士・公認心理師でなれる
- 大学院を修了する必要があるだろう
- 中学・高校のうちからできることがある
- 学生生活を十分に味わう
心理職の資格についてはこれからもまだまだ動きがあるでしょう。
大きな動きがあった場合には
またこんな風に記事にしてみたいと思います。
ご意見やご質問はここからどうぞ。
お返事には時間がかかる場合がありますが,遠慮なくどうぞ。
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