こんにちは ツナカン です。
公認心理師として
不登校のお子さんや
子育てに悩む親御さん
学校の先生方
の応援をしています。
令和元年度の文部科学省の調査によると
全国に約964万人いるお子さんのうち
約25万2千人もの数の不登校がいるとされています。
比率でいうと約2.6%に上ります。
イメージでいうと 学級に一人は不登校 といった状況です。
子どもが不登校になってしまった場合
学校以外でどこに子どもを行かせればいいの?
という保護者の方の悩みは大きいものです。
またお子さんも
学校に行きたくないけど,家にいるだけじゃいけないのはわかってる
という考えていることもあります。
今回は, そんな親子の悩みの解決のために
学校に行けない,学校に行かない,お子さんの居場所3選
についてお知らせします。
これを読めば学校に行かない,行けない悩みを軽くして
次のステップを踏み出すための材料が得られるはずです。
学校に行かない,行けないお子さんの居場所3選
最近では,不登校のお子さんの居場所は徐々に増えています
それが以下のような場所です
②適応指導教室
③放課後デイサービスの日中預かり
それぞれについて私が知っている範囲で
主観をまじえながら説明していきます。
またそれぞれに対応するニーズが微妙に違っていますので
それもあわせてご紹介します。
民間のフリースクール
融通の利いた生活リズム・待遇をしてほしい
登校意欲が低い
企業努力が期待できる
はば広い年齢層を受け入れてくれる
義務教育は適応指導教室と同じく出席あつかいになる
利用料がかかる
フリースクールごとの特色の差が大きい
数が少ない
民間といっても,
主に非営利団体つまりNPOが主催しているところが中心です。
運営的には楽ではないところも多いようですが
それでも熱意を持って子どもたちの支援に当たっていると思います。
そもそも運営が楽でないような事業をやるくらいですから
行政以上に熱意がなければなり立たないと思います
民間であるがゆえに縛りもあまりなく
独自の取り組みをしているところが多い印象です。
また受け入れの時間帯も長く
受け入れてくれる年齢層も広い傾向です。
知人のフリースクールでは
お子さんの特性に合わせた支援が行われて
有名大学に進学したケースもあります。
しかし利用料がかかると思われます。
またフリースクールはまだまだ数が多くはありません。
近年では義務教育であればフリースクールに通うことで
出席日数にカウントされることも増えてきています。
適応指導教室
学習意欲がある
学校に再登校する意欲があり葛藤している
心理的ケアもしてほしい
居住区であれば利用料は基本的に無料
数が多い
学校との連絡・連携がスムーズなことが多い
心理的なケアを受けやすい
民間よりも融通が利きにくい面がある
職員の配置などが市町村によって異なる
居住区の市町村でないと通えないことが多い
実際には,フリースクールと適応指導教室の間で
オススメで示したような差はあまりないと思います。
市町村の教育委員会が設置主体であることがほとんどなので
居住区の適応指導教室であれば
利用料は無料となることが多いです。
一方で居住区外の適応指導教室については
利用できないことが多いです。
また全国的にも設置が進んでいるため
学校や教育委員会に相談すると紹介してもらいやすいです
心理系の職員を採用することが多く
心理的なサポートも受けやすい傾向があります。
また退職した教員や,教員経験者を採用することが多いので
学校の実態にあわせた対応ができる職員も多いです。
ひるがえせば,
教員経験者であるがゆえの指導をとられることもあるので
子どもによってはそれが抵抗になることもあるようです。
また不登校に対する市町村の考え方が反映されるので
予算は市町村によってバラバラ。
自ずと職員数も変わり,それにともなって待遇も変わります。
このようなことから
必ずしも個別のニーズにあった対応ができないこともあります
【不登校】不登校の子どもの支援機関「適応指導教室」はこんなところ
【体験談】適応指導教室はどんなところか子どもたちに聞いてみた
放課後等デイサービスの日中預かり
発達に強い偏りがある
学習意欲が高くない
学校に対する葛藤があまりない(保護者のレスパイト希望)
発達の偏りがあるお子さんに特化している
利用料が安い
企業努力が期待できる
利用するまでの過程が複雑
事業所間の差が大きい
障害者のお子さんを放課後に預かるサービスですが
必ずしも診断書が必要ではなく
医者の所見があれば認められることがあるようです。
利用料も国の定めた基準に沿っていますので
高額ではありません
近隣市町村であれば送迎のサービスがある等
民間で運営されているため企業努力が期待できます
ただし
・医療などの関係機関の受診
・市町村の福祉課への相談
・ケアマネジメント
を受けてからの利用を経ねばならず
利用までの過程が複雑です。
また日中預かりを実施していない事業所も多くあります。
それから,スタッフが必ずしも教育や心理がバックボーンになく
全くの異業種からの転職であったり
運営する企業も全く違うことは少なくありません。
つまり専門的ノウハウに欠ける場合があるということです。
まとめ
学校に行けない・行きたくないお子さんの居場所について
私の主観をまじえてご紹介しました。
それぞれ違いがあると思いますので
お子さんや,ご家庭のニーズに合わせて
選ぶと良いと思います。
同じ事業名であっても中身は結構違いますので
まずは相談・見学・体験してみることをおすすめします。
よければ以下の記事もご覧下さい
【不登校】「適応指導教室」にお子さんが通えるようにするために必要なこと
【朗報】小中学校の不登校の出席の取り扱いについて
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参考 文部科学省(2020)令和元年度児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸問題に関する調査
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