【子どもに自信を】親が教えるアサーション

不登校支援

こんにちは ツナカンです。

 

お子さんの中には

自分の気持ちや考えを出すのが苦手だったり

出しすぎてしまってうまくいかなくなってしまったり

…こんな風に他人とうまくいかずに

不登校になってしまうことがあります。

 

また不登校のお子さんの中には

「親がわかってくれない」

 

と言う子も多く、その背景には

親からの不適切なコミュニケーション

あることも少なくありません。

 

そこで今回は不登校のお子さんのための

良い自己表現についてお知らせします。

 

これを知ってもらえたら

親子関係を見直すことになりますし

親ごさんからお子さんにできるアドバイスの幅が広がり

お子さんも親ごさんへの信頼が高まるでしょう。

 

 

 

 

 

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自己表現の4つのタイプ

自己表現の仕方には、大きく分けて4つのタイプがあることをご存知でしょうか。

  • 非主張的な自己表現
  • 攻撃的な自己表現
  • 相手のことも考えた主張的な自己表現
  • 消極的で攻撃的な自己表現

です。

 

このうち、

相手の気持ちにも配慮しながら自分の気持ちをはっきりと伝える

この方法を アサーティブ(主張的自己表現) と言います。

 

 

アサーティブは最も建設的なコミュニケーションにつながるとされています。

 

 

アサーティブとは

しかし、アサーティブな自己表現を身につけるのは

簡単なことではありません。

そこで、アサーティブな自己表現のポイントをお伝えします。

 

平木典子氏によると「アサーティブ」とは、

  • 自分の意見や気持ちをはっきり
  • 相手の気持ちにも配慮しながら
  • 自分の権利を守る

 

態度であるとしています。

 

例えば

  1. 「あなたの言動が私を傷つけています。やめてください。」
  2. 「そういう言い方はやめてください。私はそれを受け入れられません。」
  3. 「私はあなたと仲良くしたいですが、そのためにはお互いに尊重し合う必要があります。」

こういった具合です。

 

 

アサーティブではない自己表現の3つのタイプ

アサーティブでない自己表現には

次の3つのタイプがあります。

 

    1. 非主張的自己表現…自分の意見を表現せず、自分の気持ちを否定的にとらえる
    2. 攻撃的自己表現…自分の意見のみを一方的に押し付ける
    3. 消極的攻撃的自己表現…皮肉などで相手を傷つける

 

 

非主張的自己表現の例

「いいえ、何でもないです」と本当の気持ちを言わない

 

相手の意見に全面的に同調する

 

 

攻撃的自己表現の例

「絶対にダメ!私の言う通りにしなさい」と強要する

相手の気持ちを無視して自分の意見を押し通す

 

 

消極的攻撃的自己表現

「私が頼んでもダメなんでしょうね」と皮肉を言う

 

「いつも迷惑をかけるから」と自分を貶める

 

 

アサーティブな態度の身につけ方

アサーティブな自己表現や態度は

一朝一夕に身につくものではありません。

 

でも次のような練習を心がけることで

徐々に身につけることができます。

 

 

アサーティブな態度を育てる5ステップ

アサーティブな態度を育ててみたいと思ったら
次のようなステップをふんで練習してみることをおススメします。

  1. 自分の気持ちを明確にする
  2. 相手の気持ちや立場を推測する
  3. はっきりと自分の気持ちを伝える
  4. 相手の反応を確認する
  5. 会話をまとめる

 

まず大切なことは、相手の立場を想像してみることです。

相手の気持ちを推測したり

相手の立場や視点から物事を見る訓練をすることで

相手への配慮ができるようになります。

 

一人二役やってみる

一人二役をやってみることもおススメです。

椅子を二つ用意して

一方の椅子には母役割、もう一方の椅子には子どもの役割

を置きます。

 

そして、母親から見て子どもがどう見えるかを伝えます。

その後、今度は子どもの椅子に移って

先ほどのセリフをどう感じるかを味わい

そしてアサーティブな言葉を返す。

 

これを親子でやってみたり

また一人でやってみるのも良いでしょう。

その時

「私は…と感じました、だから~してほしいです」

のようにセリフに当てはめてみましょう。

ある程度大きくなったお子さんは

こういう方法を恥ずかしがりますが

小さなお子さんであれば

わりとノリノリでやってくれます。

こうしたの一連の流れを練習して

最後に相手への感謝の気持ちを伝えることも大切です。

 

アサーティブは万能ではない

最後に注意しておきたいことがあります。

アサーティブな態度やコミュニケーションは

それができるようになれば困らなくなるわけではありません。

 

むしろ主張がはっきりしているため

他人と衝突することもあります。

アサーションは自分の権利を守るための方法であり

欧米で発達したコミュニケーションです。

 

それをそのまま日本に持ち込めば

万能薬になるというものではありません。

 

ですから、自己主張が消極的すぎて

言われっぱなしになってしまったり

主張が強すぎて衝突ばかりしているようなお子さんに

新しい選択肢を持ってもらうための方法と

考えていただきたいと思います。

【おわりに】

 

アサーティブなコミュニケーション能力は

自分も相手も大切にするための基本的な行動です。

 

不登校のお子さんとの関わり方を考えるときにも

保護者や教師がアサーティブな態度を身につけることが大切です。

 

今回ご紹介したアサーティブな自己表現のコツを生かして

お子さんとの信頼関係づくりや

主体的な学びに役立てていただければ幸いです。

 

 

【引用】

白取真実・齋藤惠子・小島道生(2021)保育者に関するアサーション研究の動向と展望.帝京短期大学紀要No.22:55-64

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