子どもが約束を守れるようにする方法

不登校支援

こんにちは ツナカン です。

公認心理師として

子育てに悩む保護者の方や

不登校のお子さんの

支援をしています。

保護者の方の相談で多いのが

子どもが何度言っても言うことを聞かない

子どもが約束を守らない

そういった悩みです。
すると,お子さんに対して

本当はやさしくしたいのに…

という悩みが大きくなってしまったり

発達障害 や HSP のような理由さがし

になってしまいがちです。

こんな問題に,心理学では

もう少しふみこんで対応できる可能性があります。

この記事をもらえればこんなことがわかります。

1.子どもが約束を守れるようにする方法

2.子どもが約束を守れない理由

3.どうしても約束が守れない例外

をご紹介します。

 

約束を守れない子に対して単に責めるのではなく

対処法を知っておけば,子どもと良い関係が作れます。

 

 

 

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子どもが約束を守れるようにする方法

最初に約束を守らせる方法をお伝えします

  • 言ったことをやる練習をする
  • 子どもに宣言してもらい経過を見守る

子育ての相談の中で多いのが

約束してるのに
子どもが時間を守らない

というのがけっこう多いものです。

それが不登校問題と絡むと

 

前の晩は学校に行くと言っていたのに
朝になると行かない

そんな風になります。

すると

約束の重さがわからない
約束することの意味がわかっていない

そんな風に怒りになります。

恥ずかしながら私も子どもの頃は

約束は必ず守るような子ではなかったと思います。

大人になってからは

子どもとかかわる仕事をしてきましたので

約束はたくさん破られてきました。

そのたびにがっかりしたり,怒ったりもしました。

子どもとはいえ,約束を守ってもらえないのは

頭にくるものです。

 

 

第1段階:言ったことをやる練習

“約束”はけっこう感情的な質感の言葉なので

大人の側からすれば

信頼関係があれば約束は守ってくれる

そんな期待をしがちなのです。

 

大人が思う一方で,子どもの側からすると

単純に言ったことを行動に移す

ということ自体が定着していないのかもしれません。

そんな時には以下のようにします。

① 子どもに何か約束事を言ってもらう

② 子どもに,言ったとおりに行動してもらう

③ 大人はほめる

 

具体的な例として

① 「鉛筆をとります」と子どもに言ってもらう

② 子どもに鉛筆をとってもらう

③ 誰かにほめてもらう

こんな感じです。

 

ほんとにこんなことでいいの!?
子どもは馬鹿にされたと思わない?

そんな風に思うかもしれませんが

心理学ではこれを

言行一致訓練

と呼び

言ったこととやることを一致させるよう訓練するのです。

 

実際に,お子さんに対して行うときには

年齢などを考える必要があると思いますが

自分が言ったことを守ることが増えてくれば

約束を守れるようになる確率が高まります。

 

第2段階:子どもに宣言してもらい経過を見守る

第1段階の言行一致が定着したら

子どもが約束を守れるかどうか見守る段階 になります。

  • いつまでに(期限)
  • 何をやるのか
  • “第三者に”宣言
  • 達成できた場合とできなかった場合の処置を第三者にお願いする

 

これを 行動契約法 と呼びます。

 

大人であってもこれだけのことを

具体的にしていくのは

かなり勇気がいることだと思います。

口に出せば目標が実現するのではなく

口に出したからには目標を達成しなければならない

という状況が設定されるわけです。

 

 

具体的には

週末まで毎日筋トレする!
できなかったら一週間おやつを抜く!

と誰かに聞いてもらうのです。

ここのミソは 誰かに聞いてもらう ということです。

よく,自分だけで決めて実行しようという人がいます。

これはこれで尊いのですが

自分一人でやっても達成度合いや,達成できなかったペナルティを

なぁなぁにしてしまいがちです。

誰かに見てもらえているから,パフォーマンスが上がるのです。

ちなみに,

① 一人で目標を立てて自分にご褒美をあげるパターン

② 第三者に目標を聞いてもらうパターン

この二つを比較したところ,

① のパターンは自分にご褒美をあげたとたん

パフォーマンスは下がり

② のパターンはその後もパターンは維持・向上された

という実験結果もあるそうです。

私が関わった子の中には

「来週からは学校に行く!」

と宣言して,登校するようになった子もいるし

「大学に行く!」

と宣言して,猛勉強をして国立大学に受かった子もいます。

 

そういえば

ワンピースのルフィが海賊王になるのかどうか楽しみです。

子どもが約束を守れない理由

子どもが約束を守れない理由は以下のようなことが考えられます。

  • いつやるのかわかっていない
  • どこでやるのかわかっていない
  • 何をやるのかわかっていない
  • うっかりしていた

 

ここまでにも何度か書いてきましたが

子どもが約束を守れないと

その原因探しが始まります。

子どもの性格や発達特性

子育ての仕方

これらは無関係だとは言いませんが

その多くが解決策に結び付きにくいものです。

大人は経験の中で何となくわかっています。

すると “このくらいわかっているだろう” と思いがちです。

 

ところが,子どもの方では

いつ・どこで・何をするのか 案外わかっていなかったりします。

ですから,約束を守ってほしいのであれば

大人の指示の出し方を具体的にしてあげる必要があるのです。

また,子どものことですから

うっかり聞き逃していたり

覚えたことをうっかり忘れてしまうこともあります。

 

ですから,何度言ってもわからない時には

子どもがしっかり話をきける環境で

いつ,どんな時に,何をするか

を具体的に伝えられれば

意外とあっさりとできるようになることもあります。

 

特に効果的なのは

リハーサル(シミュレーション)をしておくことです。

想像してもらうだけでも良いと思うので

約束したいときには,子どもと一緒に

リハーサル(シミュレーション)をすると

できるようになる確率はぐっと高まります。

 

 

どうしても約束が守れない2つの例外

これだけのことをしても

子どもが約束を守れない例外があります。

  • 反抗的な気持ちになっている
  • 依存性が高いことをしている

 

その①:反抗的な気持ちになっている

反抗的な気持ちになっていると

子どもは大人の言うことは聞いてくれません。

子どもからすれば反抗することによって

何らかのメリットを得ることになりますし

力押しでいうことを聞かせても

その後にやってくるのは親子の関係悪化です。

こういう場合は,約束のし方などとは別の話になります。

約束のつもりで一方的な指示や命令にならないように

関係の改善につとめるべきでしょう。

 

その②:依存性が高いことをしている

また,依存性が高いことをしていると

いうことを聞かなくなります。

代表的なのは,ゲームやネットです。

これの困った点は,他のものであれば

大事な話をするときには子どもにやめるように伝えれば

けっこうやめてくれるのですが

ゲームやネットに関しては,手を止めて話を聞く姿勢をつくるのは

むずかしいことも多いですし,無理にやめさせようとすれば

強く反撃されることもあります。

これが行動嗜癖の特徴なのです。

このような流れの中でどんどんのめりこんでいくと

約束が守れないどころか,約束自体が成立しなくなります。

このような場合には,ネット・ゲーム依存への介入が最優先です。

 

 

 

まとめ

約束を守れないお子さんへの対応について解説しました。

約束というと,つい感情的になってしまうものですが

約束の守り方を伝えてあげることで

お子さんを責めることが減り

親御さん自身を責めることも減るでしょう。

この記事が,少しでも親子のゆとりある時間に

つながれば幸いです。

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